卒業論文詳細

学科メディア学科 ゼミ教員名阿部 康人 年度2025年度
タイトル「推し活」のメディア表象 ―新聞と女性向け雑誌の比較から―
内容 推し活とは“推し”を応援する活動であり、その活動がもたらす影響は個人の心身から経済、社会活動にまで広がりを見せている。本研究は、特定の“推し”を熱心に応援する行為を2000年代のオタク研究と関連付け、かつて周縁化されていた女性のオタクによる現代の「推し活」に焦点を当てた。現代日本社会における「推し活」が社会の中でどのように認識されてきたのか、新聞と女性向け雑誌の表象分析を通じてその変容過程を明らかにすることを目的とした。
分析の結果、「推し活」というファンの能動的な活動に対し、“公的な価値”を強調する視点と“私的な価値”を強調する視点という語りの二重構造が存在し、「推し活」は社会的効果と個人的癒しや快楽という2つの評価軸によって語られることが明らかになった。定期刊行物である新聞と女性誌の異なる性質を持つメディア媒体を比較調査することで、当時の社会状況と連動しながら「推し活」の表象が変化していくプロセスを捉えることができた。
講評 「推し活」をする女性たちが一般紙や女性誌でどのように描かれたかを検証した作品です。それぞれのメディアに描かれた「推し活」をする女性たちの表象のありかたを厳密に分析できた点を高く評価します。一方で、その研究課題からも他の先行研究との関連付けがさらにできればよりよい論文になったのではないかと思います。自身の強い興味関心をもとに最後までぶれることなく書き切った力作ともいえる作品でした。学生時代の努力の結晶である本作を評価します。
キーワード1 推し活
キーワード2 新聞
キーワード3 女性誌
キーワード4 メディア
キーワード5 推し