卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名山田 礼子 年度2025年度
タイトル学生は大学生活を通して どのように成長するのか ー社会人基礎力の視点からー
内容 近年、グローバル化、DX化、ダイバーシティ推進など、社会は急速に変化している。こうした環境変化に伴い、社会で求められる能力も大きく転換しつつある。経済産業省は2006年に、このような時代を生き抜くために必要な能力として「社会人基礎力」を提唱した。文字通り、社会人が身につけるべき能力と捉えられがちであるが、学習者段階において形成されることも期待されている。特に大学生には時間的な余裕があり、自主的に様々な活動に参加しているため、社会人基礎力の発達に多様なパターンを示す。本研究では、そのような大学生に焦点を当て、「大学生が日常的に行っている多様な活動が、社会人基礎力の形成にどのような影響を与えているのか。」をRQとする。このテーマの先行研究は2010年代までの物が大半であり、急速な発達を遂げた2025年に再度この研究を行うことは、現代の学生像を捉える上で重要な意義をもつ。
講評 本年度は、20000字の卒業論文を選択した学生は11名、留学により10000字の卒業研究を選択した学生は1人であり、全員が無事に期日通りに提出した。当該ゼミでは、データを収集し、それを分析することが基本となっているため、早期からデータ収集に取り掛からなければ、分析と卒業論文執筆までこなすことはむずかしい。学生達は、量的調査と質的調査の二つの方法すなわち、アンケート調査とインタビュー調査のどちらかを選択して、卒論を書き上げた。また、既存のコマーシャルの録画メディアを収集して、その内容を分析した学生もいた。卒業研究は10000字という制限もあることから、基本的にデータを収集しない文献研究にもとづいておこなうことになった。量的調査も質的調査もいきなりこうした方法の経験がなければ簡単ではない。そのために、3年次においてプロジェクトという形で、量的調査あるいは質的調査を経験し、それをまとめて、グループによる論文としてまとめることを卒論の事前学習として3年次におこなった。そして、そうした経験をベースに4年次では、独自のテーマを設定し、個別指導と、教室での段階的な発表を行い、調査を実施し、まとめていくというプロセスを取ることになる。テーマは、高等教育、ジェンダー、留学生というように、指導教員の専門分野に関連した内容が多く、今年は指導もスムーズにできたと思う。量的調査においては、今年の学生はSNSを活用して、アンケート調査回答者を幅広く集めた学生が多かった。また、自分の出身高校への丁寧な説明を行い、高校生を対象にしたアンケート調査も行った学生もいた。こうしたことは社会人になって仕事を行う場合にも不可欠な要素であり、良い経験になったと思われる。質問項目の作成においても、量的調査だけでなく、インタビュー調査の両方が先行研究を参考にしながら、自分なりの質問項目を作成したことを評価したい。かつては、紙による質問票であったのだが、オンライン調査もこれからの選択肢になることを証明できたと思う。計画を立てながら、早期からテーマに取り組み、個別指導を有効に利用して全員が複数回の卒論の修正を行うというプロセスを通じて提出に至り、2年前から復活した合宿を通じて、より深い卒論の洞察ができたのではないかと思われる。量的調査を選択した学生においては、分析方法などについて、難しいながらも、先行研究を参考にしながら、自分のものにしていき、良い分析へとつながったと思う。インタビュー調査を選択した学生や既存の文献やメディアの内容を分析した学生も、先行研究をしっかりと読むことによって、良いRQを立て、分析へとつながったと評価したい。いずれの、論文も論理的に矛盾はなく、掘り下げもしっかりとできており、オリジナルな視点を提示していたといえるだろう。
キーワード1 社会人基礎力
キーワード2 正課活動
キーワード3 正課外活動
キーワード4 多変量解析
キーワード5