内容 |
本論文では、SNSがJPOPアーティストの楽曲制作やプロモーションに与える影響について、先行研究を参照するとともに、インディーズアーティストへの聞き取り調査を通じて、多角的に考察している。まず、音楽制作環境の変化について、かつてはレコーディングスタジオが必須だった楽曲制作が、DAWソフトの普及により個人の手に届くものとなり、音楽制作が身近になったことを指摘する。この音楽制作の変化は、音楽制作を身近なものにしただけでなく、SNSを活用して楽曲を直接リスナーに届ける新たな流れを生み出した。さらに、TikTok等のショート動画を用いたプラットフォームの台頭により、短時間で楽曲を広める手法が拡大している一方で、流行に合わせた楽曲制作を求められる現状が、アーティストの音楽性やジャンルの多様性を制限してしまう可能性も存在している。また、SNSを活用するには、マーケティングや運用のスキルが求められ、音楽制作以外の負担が増えることも課題である。一方で、SNSはアーティストにとって認知度を高める強力なツールでもある。アーティストは自身の音楽性を守りながらSNSを一つの「ツール」として活用していくことが、今後求められる姿勢であると結論づけた。 |