学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 越水 雄二 | 年度 | 2009年度 |
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タイトル | 現代イギリスの学校教育 ―中等教育を中心に― |
内容 | この論文はイギリスの教育が日本の教育とはどのように異なり、どのような点を見習うべきかを中等教育を対象にして考察したものである。第一章ではイギリスの教育システムの説明と現代の教育システムに至るまでに行われた改革を説明する。第二章では学校教育を、具体的に行われている授業を紹介しながら、どのような教育が行われているかを説明し、第三章では、第二章をもとに日本との教育の違いを考察したうえで、見習うべき政策や制度について言及している。結論として、日本の教育には教育制度の大きな枠組みの改革が不可欠である。日本の現在の教育制度では受験制度や授業カリキュラムが非効率的に行われており、イギリスの効率的な教育制度を見習うべきである。また、テスト形態も日本では一問一答式の形態が多く、学力を測るのにはふさわしくないといえる。よって、日本は以上の二点を大きく改善し、効率的な教育システムを作っていくべきである。 |
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講評 | ロバート・オーエンの教育観、ヴィアトリクス・ポターの作品をテーマとした論文は、19世紀イギリスの社会と文化を背景に、二人がそれぞれの生涯をかけて人間形成論と絵本の世界を築いていった過程を学ばせてくれる。スペインの少子化問題、ドイツの環境教育、オーストラリアの第二言語教育を扱った論文は、各国の歴史や文化に関連付けて問題を理解させてくれると同時に、今後の日本社会の在り方と私たちの暮らし方についても考えさせてくれる内容であった。日本でも実践可能な教育方法を探ることを目的に、フィンランドの国語と理科教育、イギリスの中等教育をテーマにした論文と、現代日本のフリースクールを扱った論文は、初等・中等段階の学校教育を対象とする考察であったが、私には高等教育(大学)での指導を再考する材料も与えてくれた。以上の通り、今年度も、一人ひとりの自由なテーマ設定を出発点にしたユニークな卒論が揃ったことを私は喜びたい。 |
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キーワード1 | イギリス |
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キーワード2 | 学校教育 |
キーワード3 | 中等教育 |
キーワード4 | 教育システム |
キーワード5 | 教育制度 |