卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名山田 礼子 年度2010年度
タイトル市民の学校参加-諸外国の学校運営制度と日本の学校運営協議会が抱える課題-
内容 近年、日本での親や保護者の学校参加制度が成立し、5年も経たないうちにその制度を実施している学校は全国に478校にまで広がった。この制度はもともと欧米の各国で実施されたそれぞれの制度、中でもアメリカのチャータースクールを参考にして、日本に取り入れられた。本研究ではチャータースクールと日本の学校運営協議会を比較し、学校運営協議会を設置している学校への調査をした上で、学校運営協議会の特徴を明確にする。また、学校運営協議会が抱える課題を挙げ、その課題に対して検討する。
講評  2010年度の卒業論文の提出も無事に終了した。本年度は山田ゼミに所属している学生は、一人も来年度に積み残ることなく、全員が卒業論文を書き上げたことをうれしく思っている。私のゼミでは、3年次に「学生政策フォーラム」という大きな学生のための学会に向けての、論文執筆と発表に準備を7か月近くかけておこなう。そのプロセスを通じて、グループではあるが論文の書き方については、かなり時間をかけて訓練がなされる。したがって、4年次になってから、卒論のテーマを見つけ、文献を読み、データを集めるという時間的制約があるにせよ、3年次の経験が4年次の論文に反映される。今年は、3年次で行った「学生政策フォーラム」への論文のテーマをベースに卒論を執筆した者が3名いた。問題意識をさらに明確にして、それぞれの研究につなげていったことを評価したい。他の3名のテーマについても、それぞれの問題意識に基づきながら、文献を中心に研究を進めたり、山田ゼミの特徴でもある、直接データを収集し、それをまとめていくということを行っているなど、ゼミの学びを反映していることは評価できる。
 しかし、一方で、自立的に研究を進めていく姿勢が揺らいでいることが気になる。4年生といえば、社会人の一歩手前の存在でもある。同志社の建学の理念でもある、「自治・自立」の意味を考えながら、卒論に向き合ってほしかった。この姿勢が欠けていたことが残念である。
キーワード1 学校運営協議会
キーワード2 チャータースクール
キーワード3 保護者
キーワード4 地域住民
キーワード5 横断的な協力体制