卒業論文詳細

学科産業関係学科 ゼミ教員名梶谷 真也 年度2025年度
タイトル大学生のシェアリングエコノミー利用に関する実証研究 ―経済状況と所有に対する価値観の影響―
内容  本研究は、同じ大学生でもシェアリングエコノミーの利用に差が生じる要因を明らかにするため、同志社大学の学生を対象に調査を実施した。その結果、大学生の約八割が利用経験を持ち、先行研究と比較して大幅に高い利用率を示しており、シェアリングエコノミーが若者層の間で広く浸透していることが確認された。
 具体的には、利用目的として「利便性」と「節約」が同率で最も重視されており、機能的価値と経済的合理性の両方がシェアリングエコノミー利用を駆動していることが明らかになった。また、所有に対する価値観を五つの側面から測定した結果、節約志向が最も高く、次いでサブスク評価、利用志向の順となり、「所有から利用へ」の価値観転換は進行途上であることが示された。利用志向については約四割の学生が支持する一方、約三割は依然として所有志向を持ち、若者層内部での価値観の多様性が確認された。経済状況別の分析では、経済的困窮層、中間層、余裕層の間で利用率に明確な差は見られず、経済状況にかかわらず広く利用されていることが示された。利用者の大半が「状況によって使い分ける」と回答し、完全な「脱所有」ではなく「所有と利用の併存・使い分け」という形で転換が進行していることが明らかになった。
 本研究は、シェアリングエコノミーが大学生にとって経済的合理性と機能的価値の両方を提供する重要な選択肢となっており、若者層内部の価値観や利用行動に多様性が存在することを実証的に示した。
講評 本論文は,シェアリングエコノミー(貸し借りするサービス)の利用実態について行った独自のアンケートの結果をまとめている.アンケートでは,所有に対する価値観に関するいくつかの質問をしているが,その結果に対する考察が十分ではない.例えば,所有に対する価値観に関する回答をシェアリングエコノミー利用の有無別で比較すると,議論が深まったと思う.
キーワード1 シェアリングエコノミー
キーワード2 所有
キーワード3 共有
キーワード4 経済状況
キーワード5 大学生