卒業論文詳細

学科産業関係学科 ゼミ教員名梶谷 真也 年度2025年度
タイトル飲食業界における離職率低減要因の比較
内容 本研究は、離職率が高いとされる飲食業界において、スターバックスが比較的離職率の低さを維持しているのはなぜかという問題意識から始まった。スターバックス・ドトールコーヒー・桜珈琲の三社を対象に、アルバイト経験者16名へのアンケート調査を実施し、働く環境やモチベーション、離職意向の違いを分析した。特に自己決定理論(SDT)の基本心理欲求の三要素である「自律性・有能感・関係性」に注目し、三社の職場環境がこれらの心理的欲求をどの程度満たしているかを比較した。
 分析の結果、時給や待遇、昇給制度の有無はモチベーションに一定の影響を与えていた。また、業務量が“適度に多い”場合に最もモチベーションが高く、やりがいの感じやすさや成長実感が影響していると考えられる。一方、モチベーションを最も低下させる要因は「人間関係の悪さ」であり、離職意向との関連も強かった。
 三社を比較すると、スターバックスは研修制度や役割の明確さ、チームワーク文化などによりSDTの三要素がバランスよく満たされていた。一方、ドトールは三要素が平均的で店舗差が大きく、桜珈琲は特に人との関係性が高く、店舗の雰囲気が働きやすさに大きく影響していた。以上から、飲食業界における離職率の差は、SDTの三要素が安定して満たされているかどうかに大きく左右されることが示唆された。
講評 本論文では,コーヒーチェーン店3社でそれぞれアルバイト経験がある人にアンケート調査を行い,労働環境と就業モチベーションとの関係について考察している.具体的には,自己決定理論の基本心理欲求の三要素である「自律性・有能感・関係性」に注目し、3社の職場環境がこれらの心理的欲求をどの程度満たしているかを確認している.アンケート調査のやり方や分析方法については更なる工夫を求めたいが,問題意識にきちんと向き合った考察がなされている.
キーワード1 飲食業界
キーワード2 離職
キーワード3 やりがい
キーワード4 ワークモチベーション
キーワード5 自己決定理論