| 学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 崔 紗華 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 1980年代レーガン政権期におけるイラン・コントラ事件 ―超大国と第三世界の相互作用に着目して― | ||||
| 内容 | 本稿の目的は、1986年のレーガン政権期に発覚したイラン・コントラ事件に着目し、なぜレーガン政権は国交のないイランに武器を売却したのか、またそこで得た資金をなぜニカラグアの反革命組織であるコントラに流したのかを史的に考察することと、その上でイラン・コントラ事件はニカラグアにとってどのような事件だったのかを解明することである。レーガン政権は、1984年にレバノンで起きていたアメリカ人人質事件において、イランに武器の供与をすることで人質の救出を図った。そして、そこで得た資金をニカラグアのコントラに供与することで、中南米における共産化の拡大を防ぐことを図った。このような超大国によるニカラグアへの介入は、ニカラグアの内戦を激化させ、国内の混乱を助長させる結果となった。従来の研究では、冷戦期における超大国の視点からの第三世界に対する介入の過程は論じられてきたが、本稿はニカラグアの視点にも着目し、超大国と第三世界の相互作用を論じた点に意義がある。 |
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| 講評 | 本稿は、1986年のレーガン政権期になぜイラン・コントラ事件が起きたのか、イラン・コントラ事件がニカラグアにとっていかなる事件だったのかを史的に解明した研究である。極めて複雑混迷な事件について、英語の文献や一次資料を用いながら事件の経緯を丹念に明らかにした労作である。従来の冷戦史研究が米ソ超大国やヨーロッパを中心に置いてきたのに対し、近年の研究ではそれ以外の様々な地域に焦点をあて、冷戦の展開が各地域に及ぼした影響、またその地域が冷戦の展開に与えた影響を分析するのが一つの潮流となっている。本稿はそうした冷戦史研究のトレンドをしっかりおさえ、ニカラグアの国内政治を丹念に明らかにし、社会主義に傾倒するニカラグアに介入する米国の政策決定過程及びその違法性を明らかにした。その結果、その介入がニカラグアに甚大な影響をもたらしたことが明らかになり、ニカラグアの政情不安や経済的な低迷は、ニカラグアだけにその要因を求められるのではなく、冷戦期の超大国の介入にその要因があることを明らかになった。 |
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| キーワード1 | ニカラグア |
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| キーワード2 | レーガン政権 |
| キーワード3 | イラン・コントラ事件 |
| キーワード4 | サンディニスタ政権 |
| キーワード5 |