| 学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 兒島 明 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 大阪・関西万博から見る理想の未来社会 ー「身体」「芸術文化」「ジェンダー」に焦点をあててー | ||||
| 内容 | 本研究は、2025年大阪・関西万博から提示される「理想の未来社会像」について、「身体」「芸術文化」「ジェンダー」の3つの視点から分析し、肯定的に描かれる存在と、理想から逸脱したものとして排除・不可視化された存在について明らかにすることを目的としている。万博は多様性や共生を肯定的に語る場である一方、その表象には特定の価値観や主体が前提とされている可能性がある。そこで本研究では、海外パビリオン・国内パビリオン・シグネチャーパビリオンを対象に、文献調査とフィールド調査を行い、資料・展示品・空間構成の分析を行った。さらに「共生」という新たな視点を加えて考察した結果、多くのパビリオンにおいて、技術や文化の発展に適応可能な主体が未来を担う存在として肯定的に描かれる一方で、それらに該当しない存在が排除・不可視化される構造が確認された。以上より、万博が描く未来社会像は理想を示すと同時に、現代社会が抱える排除の構造を反映しており、包摂的な未来社会を構想するには、その前提を批判的に捉え直す必要がある。 |
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| 講評 | 2025年に開催された大阪・関西万博に何度も足を運び、数々のパビリオンへの参加と観察を重ねながら、そこで描かれる「理想の未来社会」を複数の観点から明らかにした上で、誰が、あるいは何が、排除され、不可視化されているのかを解明しようと試みています。万博に働く政治学の解明につながる鋭い問題意識と現場に足繁く通った労力からすると、各パビリオンにおける排除、不可視化、固定化の分析がやや淡白であるのがもったいなくはありますが、表層的な多様性や多文化共生の賛美の背後に横たわる不平等な権力構造を冷静に問うたことの意味は小さくありません。近代以降の博覧会をめぐる批判的議論からもう少し学ぶことができれば、鋭い問題意識をより深い考察へと結びつけることができたでしょう。 |
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| キーワード1 | 万博 |
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| キーワード2 | 多文化共生 |
| キーワード3 | 身体 |
| キーワード4 | 芸術文化 |
| キーワード5 | ジェンダー |