卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名兒島 明 年度2025年度
タイトル学生にとって「発展途上国」という場所はどのような意味をもつのか -活動経験が進路選択・職業選択に与える影響に着目して-
内容 本稿では、発展途上国での活動が学生にとってどのような意味をもつのかを明らかにするため、発展途上国での活動を経験した大学生4名へのインタビュー調査を行い、経験が価値観やキャリア形成に与える影響を分析した。その結果、参加前の動機によって経験の意味づけは大きく異なり、キャリアへの影響も一様ではないことが明らかになった。活動経験が及ぼす影響は、将来めざす進路や価値観へ直結する「統合型」、将来に向かうプロセスとして機能する「手段型」、職業選択とは切り離され自己成長として蓄積される「分離型」に整理できる。また、参加者全員に共通して、発展途上国という場が、参加しやすさと大きな挑戦を併せ持ち、固定観念を揺さぶる学びの場として機能していた点が確認された。以上より、発展途上国での活動は、学生一人ひとりの動機や背景のもとで再解釈されながら、人生やキャリアに多様な形で影響を与える経験であることが示された。
講評 大学生が在学中にする海外経験といえば留学に目が向けられがちです。しかし、発展途上国でのインターンシップないし国際ボランティアのプログラムへの参加に注目する本研究は、留学以外にも大学生にとって大きな成長機会となる海外経験があることに改めて目を向けさせてくれます。カンボジアでの活動に参加した大学生4名の語りからは、職業選択そのもの以上に、直線的な進路形成を相対化する視点の形成がうかがえ、興味深く感じました。それに関して、「サービスを提供する側」としての参加を前提とする発展途上国での活動と「サービスを提供される側」であることを前提とする先進国への留学との間にどのような質的違いがあるのか、さらに深く知りたくなりました。
キーワード1 発展途上国
キーワード2 学生
キーワード3 職業選択
キーワード4 進路選択
キーワード5 経験の意味づけ