| 学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 兒島 明 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 女子野球はなぜ広まりにくいのか ―歴史的視点と現代の課題― | ||||
| 内容 | 本研究は、「女子野球はなぜ広まりにくいのか」という問いを、歴史的背景と現代の課題の両面から明らかにすることを目的とする。女子野球をめぐる状況を把握するため、日米における女子野球の歴史を比較し、社会的偏見や制度的制約が競技の発展に及ぼしてきた影響を整理した。また、競技人口、チーム数、大会制度の推移を分析するとともに、女子野球経験者へのインタビューを通じて競技継続の実態を検討した。その結果、女子野球は競技人口が増加しているにもかかわらず、環境整備の遅れや社会的認知の不足により普及が進みにくい状況にあることが明らかとなった。さらに、高校段階を中心に拡大が見られる一方で、地域偏在や進路の狭さ、練習環境の制約、メディア露出の少なさが競技の発展を妨げていることが示された。以上より、女子野球が広まりにくい背景には、歴史的・制度的・文化的要因が複合的に作用していることを明らかにした。 |
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| 講評 | 日米の女子野球の歴史を概観したうえで、日本の女子野球を取り巻く現状とその課題を、数量データおよび経験者へのインタビュー調査で得たデータをもとに包括的に論じた力作です。歴史記述を読むと、野球をする女性が明治期から存在した事実に単純に驚くと同時に、女子野球の歴史がまさにジェンダー規範との闘いの歴史であったこと、そして、そうであり続けていることを思い知らされます。インタビュー対象者の語りに基づく記述は、そうしたジェンダー規範およびそれに起因する周縁化や環境の不備に当事者としていかに向き合ってきたかを、断念を強いられる無念も含めて、生き生きと描きだしています。その原動力となる野球の楽しさとは、彼女らにとってどのようなものなのか、さらに知りたくなりました。 |
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| キーワード1 | 女子野球 |
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| キーワード2 | ジェンダー |
| キーワード3 | スポーツと社会 |
| キーワード4 | 競技環境 |
| キーワード5 | 歴史的背景 |