卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名兒島 明 年度2025年度
タイトル教育実習が教職課程履修学生の描く教師像とキャリア選択に及ぼす影響 ―教育実習前・中・後のキャリア選択の転換に着目してー
内容 本稿では、教育実習が教職課程履修学生の描く教師像とキャリア選択にもたらす影響を明らかにする。近年、教員不足や若年層の教職離れが問題視されており、教職の魅力向上が課題である。こうした背景を踏まえ、小学校で教育実習を経験した教職課程履修学生6名を対象に、質的なインタビュー調査を実施した。その結果、教師を志す学生と教職以外の進路を選択した学生のいずれにおいても、子どもとの関わりにやりがいを感じていた。しかし、教職を志望しなかった学生は、やりがいを感じつつも授業づくりの困難といった現実を踏まえ、自身の適性を慎重に再評価していた。一方、教師を志す学生は、理想と現実とのギャップを課題として受け止め、試行錯誤を通して乗り越えられるものとして捉えていた。
 以上のことから、教師を志す学生と教職以外の進路を選択した学生との差は、やりがいの有無ではなく、教育実習を通して直面した現実をどのように解釈したかにある。
講評 教育実習の効果と課題を学生の経験の内実に焦点化して考察した貴重な研究です。教職希望だった6名にインタビューを実施した結果、半分は教育実習後そのまま教職を選択し、残りの半分は教職以外の職業を選択していました。全員が子どもとの関わりにやりがいを感じていたにもかかわらず、そのことが必ずしも教職選択に結びつかなかったのはなぜか、その要因の解明を当事者の視点に立って試みた本研究からは、やりがいを支え損ねてしまう構造的要因が浮かび上がります。他方で、卒業時点で教職以外の就職を選択することが必ずしも教職の断念を意味する訳ではなく、将来的により納得のいく形で教職に就くことを目的になされているケースもあり、教師になるためのルートが多様化する現状も興味深いところです。
キーワード1 教育実習
キーワード2 教職課程履修学生
キーワード3 教師像
キーワード4 キャリア選択
キーワード5 理想と現実のギャップ