卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名中川 吉晴 年度2025年度
タイトル近代日本における自然食思想の系譜と構造──石塚左玄・桜沢如一・甲田光雄
内容 本論文は、近代日本における自然食思想の形成と展開を、石塚左玄、桜沢如一、甲田光雄の三者を中心に比較・分析したものである。明治期の軍医・石塚左玄は、西洋医学の知見を持ちつつも、伝統的な玄米食や身土不二を重んじる「食養」を提唱し、予防医学の先駆けとなった。その思想を継承した桜沢如一は、陰陽論に基づく東洋哲学と結びつけ「マクロビオティック」として体系化し、世界的な生命哲学へと昇華させた。一方、医師の甲田光雄は、臨床データに基づき少食や断食の効果を医学的に検証し、難病治療の実践的手法として確立した。三名は「玄米・未精製穀物」「咀嚼」「自然との調和」を共通の根幹に据えながら、基礎理論(石塚)、人生哲学(桜沢)、医療的実践(甲田)という多層的な系譜を形作ってきた。飽食や生活習慣病に悩む現代において、彼らの思想は「生き方を整える」ための本質的な指針として再評価される意義を持っている 。
講評 本論文は、日本における食の思想家3名をとりあげ、それぞれの考えの特徴を明らかにし、日本の自然食思想の発展を跡づけたものである。3名の考えを的確にまとめ、比較し、違いを明らかにすることで、自然食思想の多面性を描いている。さらに現代人の食生活に対する重要な示唆を引き出している。
キーワード1 自然食思想
キーワード2 食養
キーワード3 マクロビオティック
キーワード4 小食・断食療法
キーワード5 玄米菜食