卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名奥井 遼 年度2025年度
タイトル放課後子ども教室の遊び場面における「居場所感」の形成と揺らぎ ―ゴッフマンの「相互行為論」を手がかりとしてー
内容 本稿は、放課後子ども教室における子どもたちの「居場所感」について、事例とともに考察することで、居場所感が安定的なものではなく、他者との関わりを通して、形成されたり揺らいだりするものであるという捉え方が有効であることを明らかにすることを目的とする。居場所感を、他者との関係性の中で成立する動的なものとして捉え、ゴフマンの相互行為論、とりわけ「状況定義」「フェイス」「当惑」の概念を分析の手がかりとした。具体的には、放課後子ども教室における日常的な遊び場面の事例をもとに、相互行為を通して居場所感が形成される過程、また揺らぐ過程を検討した。その結果、居場所感は一度形成されれば安定的に維持されるものではなく、相互行為の変化によって揺らぎ、そして再形成されることが明らかとなった。本稿は、子どもたちの居場所感を相互行為の連続的なプロセスとして捉える視点の有効性を示すものである。
講評 放課後子ども教室で1年以上子どもたちと過ごす中で、筆者は、子どもが放課後教室を自身の「居場所」であると思えるとはどういうことかを問うようになった。筆者はこの感覚を「居場所感」と名づけ、社会学者ゴッフマンの理論をもとに読み解こうとする。子どもたちがサッカーのルールを決めきれずに衝突して泣き出す場面や、一輪車の使用をめぐって揉めはじめる場面などを丁寧に取り上げ、子どもたちの居場所感がどう揺さぶられるのか、あるいはいかにして居場所感を獲得していくのかを考察する。概念的な考察に不十分な点が散見されるものの、子どもやスタッフのハラハラするような、しかし同時に躍動感あふれる記述を残した。
キーワード1 居場所
キーワード2 居場所感
キーワード3 放課後子ども教室
キーワード4 ゴフマン
キーワード5 相互行為