| 学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 奥井 遼 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 越境者の海外経験を支えるもの ーH高校卒業生のインタビューを通してー | ||||
| 内容 | 本稿は、「グローバル人材」が既存の概念では十分に捉えきれない資質があり、英語教育の渦中にいた若者の海外経験を通して、その資質を明らかにすることを目的とする。これまでの研究では、グローバル人材に関する政策批判や定義、社会評価に関する議論が提示されてきたが、人材育成の流れにとらわれず、自分なりの動機で海外へ渡航する者がいる。本稿では、そのような人々を「越境者」と定義しインタビュー調査を行った。分析の結果、グローバル人材と越境者に共通する根底の資質としてDeardorffの「態度」を確認した一方で、越境者には異文化を一方的に受け入れず距離を置く姿勢や、「突発的に動く」力が明らかとなり、その原動力の一つに好奇心があることが示された。また、越境者は英語教育の渦中で英語を日本で有利なスキルの一つと認識しながら、目的を明確に持ち英語学習をしていたことが明らかになった。 |
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| 講評 | グローバル人材の必要性が叫ばれて久しい今日、異文化間コミュニケーション能力の養成をめぐる議論も進展しつつある。筆者は自身が大学で受けた英語教育への違和感を出発点として、先行研究や事例を渉猟する中で、既存の英語教育が未だ知識偏重型であること、さらにグルーバル人材養成もカリキュラム化されつつあることに問題意識を覚えた。筆者はここに「越境者」の素質を加えることを提案し、インタビューをもとに、他者との間に「ボーダーラインを引く」ことや、「突発的に動く」行動力など、制度化された教育システムには必ずしも適合しきれない逸脱的な要素が存することを明らかにしようと企てる。理論的な議論には不十分さがあるものの、既存の議論の取りこぼしを補うための着想は評価される。 |
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| キーワード1 | 越境者 |
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| キーワード2 | グローバル人材 |
| キーワード3 | 異文化理解 |
| キーワード4 | 英語教育 |
| キーワード5 | 突発 |