卒業論文詳細

学科産業関係学科 ゼミ教員名樋口 純平 年度2025年度
タイトルチーム登山から考えるフォロワーシップ開発
内容  本論文では、チーム登山に内在する特性がフォロワーシップ開発に及ぼす影響を明らかにし、それを企業組織に応用する可能性を検討した。松山(2023)が示すフォロワーシップ発達モデルを基盤に、チーム登山が備える要素のうち「目標一致」「自発性」「経験学習」の三点に着目し、企業との比較分析を行った。国立登山研修所(2022)の指摘するように、登山は内発的動機づけに基づく参加形態であり、自然環境の変動に対応しながら主体的な判断が求められる。安全な登頂というチーム目標はそのまま個人目標と直結しており、この構造が三要素を自然と生み出す。一方、企業組織はゲゼルシャフト的性質をもち、目標の乖離や評価制度の影響によって自発性が生まれにくく、分業構造により経験学習の機会も制約される。本論文では、登山における三要素を企業で再現する仕組みとして OKRを取り上げ、組織目標と個人目標が直結する構造、人事考課に影響しない目標の自己決定、短い振り返りスパンによる経験学習サイクルがフォロワーの自発性と観我の発達を支える可能性を示した。以上の考察から、チーム登山におけるフォロワーシップ開発の構造を企業に活かす制度設計を理論から導き出し、フォロワーシップ開発の新たな視点を示した。
講評  フォロワーシップの考え方を,チーム登山の特性と関連づけて論じたユニークな作品である。最終的に,その含意を企業組織に適用する論旨展開は必ずしも容易ではなかったが,自身のチーム登山経験がその解釈に活かされている。経験と分析をつなげようとする努力がよく伝わる労作である。
キーワード1 組織行動
キーワード2 フォロワーシップ開発
キーワード3 チーム登山
キーワード4
キーワード5