卒業論文詳細

学科産業関係学科 ゼミ教員名樋口 純平 年度2025年度
タイトル障害者雇用政策の国際比較 ー主にドイツ・フランスと比較してー
内容  本論文は、障害者の社会参加、とりわけ雇用を通じた自立の重要性を出発点に、日本の障害者雇用制度を国際比較の視点から検討し、その課題と改善の方向性を明らかにすることを目的としている。まず、日本における障害者の定義や認定制度を「医学モデル」と「社会モデル」の観点から整理し、現行制度が医学モデルに強く依拠している点や、手帳制度の分断、軽度障害者が制度から排除されやすい構造的問題を指摘する。次に、ドイツ・フランスを中心とする欧州諸国の制度を分析し、社会モデルを補完的に導入した柔軟な認定方法や、雇用率制度、賃金補助など多様な支援策の特徴を明らかにする。さらにスウェーデンの事例を通じ、割当雇用制度に依存しない包摂的理念と賃金補助政策の有効性を検討する。これらの比較から、日本では雇用率制度への社会モデルの導入、賃金補助や職場介助の拡充、福祉的就労の位置づけの再検討が必要であり、障害者雇用を社会貢献ではなく経営戦略として位置づける視点が求められる。
講評  障害者雇用の問題は産業関係学科の卒業論文で意外に多いテーマであるが,著者は,「医学モデル」と「社会モデル」といった概念整理,欧州諸国との国際比較的アプローチ,さらには自分自身の経験的知見を加えることで,オリジナリティを示している。構成上の思索プロセスがよく感じられる労作である。
キーワード1 障害者雇用の国際比較
キーワード2 医学モデルと社会モデル
キーワード3 福祉的就労と一般就労の接続
キーワード4
キーワード5