卒業論文詳細

学科産業関係学科 ゼミ教員名樋口 純平 年度2025年度
タイトル「2024年問題」下における中小建設業の生存戦略 ー法規制と実態の乖離を乗り越えるDX・採用革命ー
内容  本論文では、2024年4月から建設業に完全適用された時間外労働の上限規制、いわゆる「2024年問題」が中小企業に与える影響と、その生存戦略について考察する。 まず、公的統計と筆者が行った現場管理者へのヒアリング調査に基づき、建設業界特有の重層下請構造や天候リスクが、長時間労働や処遇の低さを招いている構造的課題を明らかにした。 
 次に、韓国の法規制による構造改革やドイツの「SOKA-BAU」等の海外事例と比較し、日本の制度的課題を分析した。その上で、中小企業が生き残るための具体的方策として、ウェアラブルカメラやドローン等のICT活用、IT導入補助金等の支援策、建設キャリアアップシステム(CCUS)による処遇の可視化、そしてSNSを活用したダイレクト採用の有効性を提示した。
 結論として、デジタル技術(DX)による生産性向上と、中小企業が持つ「家族的経営」や職人文化の融合こそが、次世代の担い手を確保し、持続可能な建設産業を構築する鍵であると論じた。
講評  中小建設業における2024年問題の影響とその対応のあり方について,AIやDXの観点を交えて考察した。テーマに関する多面的な分析要素を,著者なりの一貫したパースペクティブでまとめ切ることに成功している。堅実な分析と筆致に,著者の能力と粘り強さを感じさせる佳作である。
キーワード1 建設業
キーワード2 2024年問題
キーワード3 中小企業
キーワード4 重層下請構造
キーワード5 AI