| 学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 寺井 基博 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 日本的雇用システムの中で、高度外国人材はいかにキャリアを形成しうるか | ||||
| 内容 | 本論文は、日本での就業を希望する高度なスキルを持った外国人材、所謂「高度外国人材」が、日本企業で長期的なキャリアを形成するにあたって直面するであろう課題について明らかにすることを目的とした。 日本では毎年多くの外国人留学生が日本企業への就業を志望しているのにも関わらず、そうした日本語能力や技術的在専門性が高い人材でも、企業側の人事が育成コストを意識し採用や配置が制限される事例があることが明らかになった。 また中途採用の高度外国人材においても、日本企業に特有の新卒一括採用や長期雇用を前提とした人材育成システムの「軌道」に乗りづらいことが原因で企業の中枢を担うコア人材化へのキャリアアップを困難にしているという課題があることを明らかにした。 そこで、本論文はこうした高度外国人材が日本で能力を活かし、理想のキャリアを描いてもらうためは、既存の「メンバーシップ型」雇用制度を前提としつつ、職場単位では制度設計や評価の「見える化」に努めてもらうことが重要な鍵になることを結論として論じている。 |
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| 講評 | 政府方針では高度外国人材活用の必要性が説かれる一方で、企業はそこまで外国人材のコア人材としての採用に意欲がないこと、その理由として育成の困難さがあると本論文は指摘する。困難さの内実として、技術流出への懸念が挙げられる。同時に、「オーバースペックすぎる外国人材」の処遇の難しさも相まっているという。つまり、新卒一括採用及び長期雇用を前提とした人材育成システムへの外国人材の組み入れが困難であることをしている。そして、高度外国人材の活性化には、日本型雇用制度を保持しつつ、労働市場の整備とキャリアパスの可視化が必要であるとする。しかし、労働市場の整備には、労働力の外部調達が前提となるが、それは育成人事の放棄に等しいことになる。また、キャリアパスの可視化は、昇進が見込めないと見切った労働者の転職を促すことにもなる。この相反する動きをどのように落とし込むことができるかについての検証が求められるだろう。 |
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| キーワード1 | 日本的雇用慣行 |
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| キーワード2 | 内部労働市場 |
| キーワード3 | 不確実性 |
| キーワード4 | コア人材 |
| キーワード5 |