| 学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 阿形 健司 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 社会構造の限界を照射する制度外在者 ―社会構造の臨界と変容の契機― | ||||
| 内容 | 現代社会では「社会不適合者」という語が、就労や社会的役割を果たせない者、精神的・発達的困難を抱える者を否定的に括るラベルとして機能している。民間企業の就職支援やSNSなどでも「協調が苦手な」「働く意欲が低い」若者を指す言葉として用いられ、日常的に流通している。しかし、この語は社会の適応基準を所与のものとして前提し、そこから逸脱する人々を排除的に定義づける効果を持つ。本研究はこの問題に批判的視座をとり、「社会不適合者」という語の代わりに中立的な「制度外在者」という概念を採用する。制度外在者は社会や制度とのズレを価値判断なしに記述するものであり、社会の「適合/不適合」という曖昧な境界を可視化する存在とみなされる。さらに本研究では「臨界包摂理論」を提唱し、制度外在者を排除すべき逸脱者ではなく、社会構造の限界を照らし再構成を促す主体として再定位する。臨界包摂理論により、制度外在者を社会秩序の外部ではなく内部の変容契機として捉え、疎外を抱える当事者が自らを肯定的に受け止め、包摂的社会の構築に資する理論的枠組みを提示した。 |
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| 講評 | 社会常識とは異なる存在を否定的、排斥的に捉えるのではなく、社会常識をうみだす社会のありかたそのものを捉え直す契機として位置づけることが必要だと主張する論文。既存の社会理論をよく咀嚼し、総合化する作業を通じて新たな理論を構築しようと挑んだ努力を評価したい。 |
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| キーワード1 | 社会不適合者 |
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| キーワード2 | 制度外在者 |
| キーワード3 | ラベリング |
| キーワード4 | 社会的包摂 |
| キーワード5 | 臨界包摂理論 |