| 学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 佐伯 順子 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 身体をめぐる価値観のアップデート:脱毛・美容整形広告の分析と「多様性」のゆくえ | ||||
| 内容 | 本研究は、脱毛広告および美容整形広告における女性の身体表象を分析し、広告が美の価値観やルッキズムの形成にどのように関与しているのかを明らかにすることを目的とする。近年、美容医療の普及とともに関連広告が公共空間やSNSに氾濫し、若年女性を中心に外見的規範を内面化させる影響が問題視されている。本研究では、ルッキズムとメディア表象に関する理論および先行研究を整理した上で、交通機関に掲載された脱毛広告・美容整形広告を事例に、視覚表現と言語表現の分析を行った。その結果、これらの広告は「欠点の発見」と「理想の美の提示」を同時に行い、毛のない身体や小顔といった画一的な美を自然な価値として提示していることが明らかになった。一方で、ボディポジティブやインクルーシブ広告など、多様な美を尊重しようとする企業の取り組みも確認されたが、商業性との緊張関係や表層的な多様性にとどまる限界も存在する。本研究は、広告が担う社会的責任を再考し、今後の広告表現の在り方を問い直すものである。 |
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| 講評 | 広告とルッキズムの関係を、美容整形広告が伝えるメッセージの質的分析をもとに論じたもの。ジェンダーの視点からの広告研究は、これまでにも一定の先行研究の蓄積があるが、交通機関に掲載された広告に着目することで、不特定多数の乗客の目にふれる意味で社会的影響力が高いと思われる広告が含むルッキズムの問題点を明らかにした点が評価できる。画一的な美の基準を提示する危険性をはらむ広告がある一方で、多様性を提示するメッセージを含む広告の可能性も、具体的事例とともに論じることで、美容や整形に関わる広告の限界と可能性を同時に明らかにした点も、意義深い成果である。 |
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| キーワード1 | ルッキズム |
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| キーワード2 | 美容整形広告 |
| キーワード3 | 脱毛広告 |
| キーワード4 | ジェンダー |
| キーワード5 | 多様性 |