卒業論文詳細

学科メディア学科 ゼミ教員名水出 幸輝 年度2025年度
タイトル「推しノート」 ―推し活文化がもたらすノートの新しい意味ー
内容 本研究は、推しの画像を学習ノートに取り入れる「推しノート」という実践に着目し、「推し活」文化と学習行為の融合が、ノートの意味や機能をいかに変容させているのかを明らかにした。SNS投稿の分析および実践者へのインタビュー調査を通じて、「推しノート」は単なる装飾的なノートではなく、学習をエンターテインメント化し、モチベーションの維持・向上や記憶の補助に寄与していることが示された。従来、非効率的であるとされてきた作り込まれたノートは、「推し活」が融合することで学習継続を支える心理的資源として再定義される。これは、「推し活」に割かれてきた時間や感情を学習行為へと組み込む実践である。この試みは、先行研究で指摘されてきたファンの時間を奪う「フルタイム・ファンダム」という概念の否定的側面を反転させるものとして位置付けられる。本研究は、日常に浸透した「推し活」が、学習という行為に接続されることで、学習が義務的な行為から、感情に支えられた持続可能な実践へと変容し得ることを示した。
講評 本稿は、SNSに投稿されていた「推しノート」を手がかり、「推し活」を捉えかえしたものである。インターネット空間に存在する「推しノート」の収集、整理と実際に「推しノート」を作成していた人びとへのインタビューを組み合わせて議論を展開した。一般的に、「推す」行為は時間を要すために「学業」とは相性が悪い。しかしながら、本研究はこうした認識を説得的に突き崩す。持続的な学習を動機づけるアイテムとして、「推しノート」を論じることができた。
キーワード1 推しノート
キーワード2 推し活
キーワード3 ノートテイキング
キーワード4 ファンダム
キーワード5 学習のエンターテインメント化