| 学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 勝野 宏史 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 「#丁寧な暮らし」における自己啓発的倫理と自己ブランディング的役割 〜ライフスタイルブランドとYouTubeの表象分析を通して〜 | ||||
| 内容 | 本研究は、近年SNSを中心に広がる「#丁寧な暮らし」という言説に着目し、その背後にある自己啓発的倫理と自己ブランディングとしての機能を明らかにすることを目的とする。「丁寧な暮らし」は、効率や生産性を重視する現代社会への対抗的価値として肯定的に語られる一方で、実践可能性の差異によって憧れや妬みといった両義的な反応を生んでいる。本研究ではこれを個人の趣味的実践ではなく、メディアによって構築・再生産される言説として捉えた。分析方法として、無印良品、北欧、暮らしの道具店、3COINSのライフスタイルブランドにおける表象分析と、YouTube上のライフスタイル動画の視覚・言語・聴覚表象および視聴者反応の分析を行った。その結果、「丁寧な暮らし」は倫理的に「正しい」生活像として提示されることで、自己管理能力や生活の規律性を可視化し、特定の社会階層における自己呈示や自己ブランディングの装置として機能していることが示された。 |
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| 講評 | 本研究は、SNS上で拡散する「#丁寧な暮らし」という言説に着目している。着眼点が非常に鋭く、それを自己啓発的倫理および自己ブランディングの装置として分析した点も意義が高い。その際、効率や生産性を重視する社会への対抗的価値として肯定的に語られる一方、実践可能性の差異によって憧れや妬みを生むという両義性に注目した視点もバランスが取れており、深い議論が出来ている。また、無印良品や北欧、暮らしの道具店、3COINSといったライフスタイルブランドの表象分析に加え、YouTube動画と視聴者反応を多面的に検討した方法論も評価できる。その結果、「丁寧な暮らし」が倫理的に「正しい」生活像として提示され、自己管理能力や規律性を可視化することで、特定の社会階層における自己呈示の資源となっていることを示した点は説得力がある。一方で、階層性との関連を理論的にもう一段掘り下げることで、言説と社会構造の結びつきがさらに明確になっただろう。 |
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| キーワード1 | 丁寧な暮らし |
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| キーワード2 | 消費文化 |
| キーワード3 | 自己啓発 |
| キーワード4 | 自己ブランド化 |
| キーワード5 | メディア表象 |