| 内容 |
本研究は ,アルコール依存症を抱える当事者及び家族が ,地域で自分らしく生活していくために必要な要素である ,支援ネットワークの構築について検討を行ったものである.
地域に潜在するアルコール依存症患者の多くは ,いまだ専門医療に繋がることができていない.そのため ,専門医療機関以外の医療スタッフや地域の支援者 ,アルコール依存症当事者や家族が ,ネットワークを活用し回復の道を歩むことが重要となる.本研究では ,アルコール依存症支援ネットワークとして全国に先駆けて実践された ,三重モデルおよび大阪方式を整理し ,効果的なネットワーク構築の要素を抽出した.その上で ,地域資源が限られている地方部における ,依存症ネットワーク構築の示唆を得るため ,京都府綾部市にて活動されている「あやのわ」に参加し ,参与観察とインタビュー調査を行った.地域資源が限られた土地ならではの困難も発見することができたが ,一方で ,他職種連携を行う上で重要な基盤になる「顔の見えやすい支援者チーム」の関係性が綾部市では醸成されていた.他職種・当事者・家族が協働してネットワークを形成する京都府綾部市での実践が ,都市部とは異なった形のネットワークとして ,地方における依存症支援の新たな方向性となると期待する. |