| 学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 野村 裕美 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | なぜ「ゲーム」は「障害」とされたのか ― 歴史的背景と枠組みの妥当性 ― | ||||
| 内容 | 本論文は ,APAによるインターネットゲーム障害(IGD)とWHOによるゲーム障害(GD)の疾病認定を背景に ,その概念の成立過程と診断基準の妥当性を批判的に検討したものである. 第1章では ,ゲーム文化がアーケードからMMORPG ,モバイルへと発展する中で ,「ゲーム障害」の要因となる「没頭」や「持続性」という要素がいかに嗜癖性を変容させたかを分析する.第2章では ,APAのIGDとWHOのGDを比較し ,前者は物質依存モデルの流用 ,後者は生活機能障害を重視している点を示す.しかし両者とも ,科学的根拠の不足や過度な病理化のリスク ,産業界との対立という課題を抱えている. 結論として ,現在の枠組みは臨床的救済を優先した過渡的な共通基盤であるとする.今後は ,AIやVRなどの技術進化によりゲームの性質が引き続き変容していくことが予想される.現状を踏まえると ,縦断研究により科学的妥当性を確立し ,産業界に対し説得力のある根拠を提示して協調を図ることが不可欠である. |
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| 講評 | 近年WHOにおいても依存症の重要な射程として定義されたゲーム障害について、学術的整理と、臨床的意義の二つの観点から先行研究をレビューした。特に、ゲーム産業の発展とそのゲーム障害への影響について着目しながら、社会全体で「障害」と定義されるようになった背景をどのようにとらえる必要があるのかに挑む研究となった。筆者がたどり着いた一つの答えとしては、「現場には苦しんでいる人が大勢いる」という実態を重視しながらも、学術的検証のエビデンスがまだまだ少ない、という点である。エビデンスがなければ、社会構造への働きかけが十分にできない、という点は、ゲーム障害がこれから明らかにされていく領域であることが理解できる。その、新規性に挑んだという点で、高く評価することができる。 |
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| キーワード1 | インターネットゲーム障害 (IGD) |
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| キーワード2 | ゲーム障害 (GD) |
| キーワード3 | 行動嗜癖 |
| キーワード4 | |
| キーワード5 |