卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名鈴木 良 年度2025年度
タイトル ダスキン愛の輪基金によるCSR活動が社会に及ぼす影響   ―障害者リーダー育成の取り組みを分析してー
内容  2015年、国連でSDGsの提唱後、CSR活動が企業及び消費者に及ぼす影響に関する研究は進められてきたが、企業・消費者以外のステークホルダーに及ぼす影響に関する研究は十分になされていない。
 そこで本研究は、CSR活動がステークホルダーの意識及び行動に及ぼす影響を明らかにしたい。研究方法としては、ダスキン愛の輪基金の関係者への半構造化インタビューを実施した。
 この結果、1)研修を受けた障害者には、社会変革の意識及び行動への影響が見られ、2)社員・協力会社・メディアには、愛の輪基金の活動に共感する側面は見られたが、それが寄付及び報道という行動にはつながらず、3)消費者には当基金の活動に共感するという意識への影響は見られたが、それが消費につながるのかは不明であり、4)投資機関は、活動への共感及び投資行動を促すことが見られたが、個人投資家は当基金の活動意義には共感しつつも、投資行動にはつながらなかったことが明らかになった。
講評 本研究では、本研究はCSR活動が社会に理念的かつ行動的な影響を及ぼしていると仮説を立てた後、CSR活動を展開しているダスキン愛の輪基金の関係者とインタビューを行い、仮説を検証しています。この結果、CSR活動はダスキン愛の輪基金の事業に参加した研修生には理念的かつ行動的な影響を及ぼしていることを明らかにしています。しかし、障害者を除く社会の構成員には理念的な影響を及ぼしているものの、その理念的な影響が行動的影響にまで繋がらないと述べられています。
ダスキンはこれまで、日本や海外の障害者リーダーの育成において、研修事業という形で重要な役割を果たしてきました。しかし、社会福祉学の領域では、この事業を対象とした研究自体が少ないという状況です。こうした中で、ダスキンの理事に詳細にインタビューをした本調査結果の内容は、これまで明らかにされてこなかったダスキンの創業者の意志や周囲の社員の受け止め方などを具体的に記述していて、この自体に研究の意義があると言えます。今後、ダスキンの社会的影響については、他のステークホールダーを対象にして研究が行われることが期待されます。
キーワード1 ESG
キーワード2 CSR
キーワード3 社会貢献活動
キーワード4 障害者
キーワード5 ダスキン愛の輪基金