学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 兒島 明 | 年度 | 2022年度 |
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タイトル | よりよい中学校音楽教育とは |
内容 | よりよい中学校音楽教育について、先行研究をふまえて音楽教員の方へのインタビュー調査、生徒側へのアンケート調査、授業見学をもとに検討した。得られた知見は以下の三点に整理できる。第一に、仲間と協力する・支え合う、表現力を身につけるという面で合唱は必須である。第二に、感受性を育むこと、生徒に音楽を好きになってもらうこと、生徒側からの要望を反映すること、生徒の授業参加に主体性を持たせることを目的として楽器やリズム演奏も必要である。第三に、鑑賞の授業は何を学ぶかというよりも、どのように学ぶかということが大切である。知識を一方的に伝えるのではなく、なぜこうなるのかを考えるというプロセスを大切にするべきだと考える。現在は時間的制約があるため、そのプロセスは省かざるをえない状況にある。この状況を打破するために、ICTを活用することで事務的な時間の効率化を図り、楽器を扱う時間や生徒とともに考えるプロセスとなる時間を設けるべきである。そうすることで、クラス全体で新たな学びを得ること、感受性を育むこと、主体性を引き出すことがより可能になるだろう。 |
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講評 | 音楽の授業をめぐって教師と生徒はそれぞれどのような経験をしているのか、という見過ごされがちな問いに取り組んだ意欲的な論考です。公立中学校における音楽教師へのインタビューと授業見学、そして中学校で音楽を学んだ大学生のアンケート調査を通して、音楽の授業をめぐる思いや感情の共振や葛藤の諸相が立体的に浮かびあがります。音楽教育におけるICTの活用の遅れは、音楽教員が各学校に一人で相談相手がいないという構造的な問題であるとの指摘は重要です。 |
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キーワード1 | 中学校音楽教育 |
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キーワード2 | 合唱 |
キーワード3 | 楽器 |
キーワード4 | ICT教育 |
キーワード5 |