卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名郭 芳 年度2025年度
タイトルロストジェネレーションの支援について
内容 本研究は、就職氷河期に社会へ移行したロスジェネが抱える雇用・家庭・ひきこもりに関する課題を明らかにし、現行制度との乖離を検討することを目的とする。まず、ロスジェネの起源と日本的特徴を整理し、ブリントンが指摘する「場の喪失」や人生モデルの崩壊、構造的要因によるキャリア形成の困難を確認した。次に、雇用の不安定化、家庭形成の遅れ、中高年ひきこもりの増加について分析し、いずれも経済的不安や社会的つながりの希薄化が共通して影響していることを示した。また、政府の就職氷河期世代支援プログラムには偏りがあり、世代内の多様性に十分対応できていない点や、中高年ひきこもりへの支援が不十分である点も明らかとなった。以上の分析より、ロスジェネには複数の領域で「場」の欠如が生じており、個別化かつ長期的な支援の必要性が指摘される。本研究は、個人責任論に回収されがちなロスジェネ問題を構造的課題として再定位し、包摂的な社会保障の検討する上で有効な視点を提示した。
講評 本論文は、ロスジェネ世代が直面する雇用・家庭・ひきこもりの問題を構造的に捉え、個人責任論に還元せず分析した点が高く評価できる。理論整理と現状分析を通じて「場の喪失」を多領域で示し、現行支援制度の限界を明確にした。今後は、具体的な支援モデルの提示や政策的な提案が期待される。
キーワード1 就職氷河期
キーワード2 ロストジェネレーション
キーワード3 失われた世代
キーワード4 非正規雇用
キーワード5 経済格差