卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名郭 芳 年度2025年度
タイトル高齢者介護における家族介護者の支援ニーズ
内容 本論文では、高齢化の急速な進行によって在宅介護の需要が高まった日本社会において、家族介護者が抱える負担の実態とその支援ニーズを明らかにすることを目的とした。介護保険制度は「介護の社会化」を掲げて導入されたが、実際には支援の多くが要介護者本人に向けられており、家族介護者への支援は限定的にとどまっている。その結果、身体的負担、精神的ストレス、経済的困窮、社会的孤立といった問題が顕在化し、介護者自身の生活や健康に深刻な影響を及ぼしていた。本論文では、国内の先行研究や統計資料に加えて、北欧諸国やドイツなどの海外における家族介護者支援の制度や実践事例も参照し、日本との比較を通じて支援体制の特徴と課題を検討した。さらに、日本の既存制度がどこまで家族介護者のニーズに応えられていたかを考察し、今後求められる支援の方向性を整理した。以上より、介護を家庭内の責任にとどめず、社会全体で支える仕組みを再構築していくための基盤となる考察を示した。
講評 本論文は、在宅介護の拡大という社会的背景のもとで、家族介護者に焦点を当て、その負担の実態と支援ニーズを体系的に整理した点が評価できる。国内外の先行研究や制度比較を通じて、日本の支援体制の特徴と限界を明確に示しており、分析には説得力がある。介護を家庭内の問題にとどめず、社会全体で支える課題として捉え直した点に、本論文の社会的意義が認められる。
キーワード1 家族介護者
キーワード2 在宅介護
キーワード3 介護者支援
キーワード4 介護の社会化
キーワード5 介護保険制度