卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名立木 茂雄 年度2025年度
タイトルソロ活におけるエージェンシーと主観的幸福感の関係性
内容 本研究では、単身世帯が増加する現代社会の中で、近年注目を集める「ソロ活」に焦点を当てる。インタビュー調査をもとにソロ活の行為主体性(エージェンシー)に着目し、エージェンシーの高さがウェルビーイング(主観的幸福感)につながるとする教育学の先行研究を踏まえ、同様のことがソロ活にも当てはまるのではないかとして仮説を立て、調査を行った。
因子分析の結果をもとに、ソロ活エージェンシーを5因子、主観的幸福感を6因子に分類した。線形回帰分析を行った結果、ソロ活におけるエージェンシー「ソロ活エージェンシー」と主観的幸福感には、一部の因子において有意な相関が見られたものの、すべての因子同士に有意な相関があるという結果にはならなかった。さらに二項ロジスティック回帰分析も行うと、ソロ活エージェンシーの5因子は20個のソロ活を説明できた。研究を通して、ソロ活から主観的幸福感を得られる可能性と、ソロ活における能動性の重要さを見出すことができた。
講評 本論文は、3回生後半からエージェンシー(行為主体性)に関する基本文献を丁寧に読み込み、理論的理解を着実に深めてきました。そのうえで、「一人で食事・映画・旅行に行く行為(ソロ活)」に着目し、ソロ活に内在するエージェンシーを5つの類型に理論的に整理するとともに、それぞれを測定する独自の尺度を開発しました。
さらに、その尺度を用いて主観的幸福感との関係を実証的に検討した結果、ソロ活エージェンシーと主観的幸福感との間には単純な一対一の関係ではなく、複数の経路や組み合わせによって作用することを明らかにしました。理論構築と尺度開発、そして数量的分析を一貫して行い、「ひとりでいること」の社会学的意味を精緻に捉えた点で、完成度の高い、きわめて興味深い実証研究であると評価できます。
キーワード1 ソロ活
キーワード2 エージェンシー
キーワード3 主観的幸福感
キーワード4
キーワード5