卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名板垣 竜太 年度2025年度
タイトルシェアカフェにおけるオルタナティブな働き方 ――自律性とつながりの交わり――
内容 本研究は、シェアカフェで働く店長たちの実践に基づき、シェアカフェが現代社会においてどのような働き方の場として成立しているのかを明らかにすることを目的とした。京都市内のシェアカフェを事例に、店長および管理人へのインタビュー調査と、筆者自身に よる1日店長体験をもとに質的分析を行った。分析の結果、シェアカフェは初期費用が低く撤退が容易であるという制度的特徴から、独立開業前の短期的な試し打ち、将来的な独立、社会復帰の足場など多様な目的で利用されていることが明らかになった。一方で、生活を支えるほどの安定した収入を得ることは難しく負担が伴う実践であることも確認された。また、店長たちの働き方はフリーター研究などと部分的に重なりつつも、不安定さを抱えながら主体的に選択し、人とのつながりや直接的な承認に支えられている点に特徴がある。シェアカフェは、サラリーマン的な雇用労働と完全な自営業のあいだに位置する中間的な就労形態として、現代の働き方の多様化を考える上で重要な示唆を与えている。
講評 現代においてシェアリングエコノミーがさまざまな形態で広がっているが、本論文はそのなかでも、すなわち1つのカフェを時間で区切って複数の店長が店を出す形態のシェアカフェに注目し、そこでの店長の働き方や価値観などを調べたものである。1つのカフェの事例研究だが、20歳代~60歳代までの店主の多様な経験や志向性を聴き取り、自身でもピンポイント店長を体験しながら、現代社会の隙間の1つとして、各店長の一定の自律性と店長どうしや客とのつながりの両者をもつ場としてその特徴を描きだした点は評価される。
キーワード1 オルタナティブな働き方
キーワード2 自律性
キーワード3 つながり
キーワード4
キーワード5