| 学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 森 千香子・木戸 衛一 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 音楽家の戦争責任 ――山田耕筰・楽壇戦犯論争を事例に―― | ||||
| 内容 | 日本の国民的童謡《赤とんぼ》の作曲者として知られる山田耕筰。山田はその創作活動のみならず、日本における西洋音楽の普及の面においても多大な功績を残しており、1956年には文化勲章を受章している。しかしこの輝かしい功績の裏側には第二次世界大戦期における国家協力者としての積極的な活動と終戦直後に巻き起こった「楽壇戦犯論争」が存在する。「楽壇戦犯論争」において山田はその戦時中の活動から戦争犯罪者であるとして糾弾されるも、自身の戦時中の活動が「戦争犯罪」となるのなら日本国民全員が戦争犯罪者として糾弾されるべきだと反論し、開き直っている。 このような論争にいたった経緯を、戦時中の音楽界の構造とその中での山田の活動の位置づけから確認するとともに、「楽壇戦犯論争」における山田の態度を支えた要因を、「楽壇戦犯論争」がはらむ問題点と山田の音楽的思想の2つの観点から分析する。 「楽壇戦犯論争」以降、山田は自らの戦時中の活動に言及することはなく、音楽界全体でも音楽家の「戦争責任」が論じられることはなかった。このように清算されることなく現在まで残り続けている「戦争責任」の問題をどう捉えるかを考える。 |
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| 講評 | 2回生の頃から関心をもっていた音楽と政治の関係というテーマをどのような角度から何を手がかりに検討するのか、長いこと悩んできた。それを山田耕作の戦中時の国家協力と戦後におきた楽壇戦犯論争に定めることができたのはよかったが、論争の分析は既存の研究を辿るのが精一杯で、自分の論を十分に立てることができなかったことが今後の課題となる。芸術と政治の関係だけでなく、戦争責任を個人に帰することで社会的責任が希薄になっていった過程など、より広い視点からの分析があったら、より奥行きのある論文になっただろう。 |
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| キーワード1 | 山田耕筰 |
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| キーワード2 | 戦争責任 |
| キーワード3 | 楽壇戦犯論争 |
| キーワード4 | |
| キーワード5 |