| 内容 |
本研究では「ひとり時間」の需要が高まり必要性が認められているなかで、ひとり時間を簡単に確保できない「働く母親」に焦点を当てた。彼女らはひとり時間の重要性についてどう考え、どのように工夫して確保しているのかといった問いをもとに、働きながら小学生以下の子どもを育てる20~40代の女性11名を対象として、事前アンケートへの回答をもとに進める半構造化インタビューを行った。その結果、「働き方」と「ひとり時間志向」の間に相関があること、夫の家事育児協力への満足度が高いとひとり時間への満足度も高くなる傾向があることが分かった。また、隙間時間にひとり時間を確保する工夫と、つい家族や子どもを優先し自分の時間を犠牲にしてしまうといった工夫の限界についての語りもみられた。彼女らはひとり時間の重要性を強く認識し求めているが、母親としての役割意識から自分の時間を上手く充実出来ないという葛藤を抱えていた。結論として、彼女ら自身がそれぞれにとって納得のいく「母親意識の在り方」と「ひとり時間の在り方」のバランスをその都度探っていく時間こそが本当のひとり時間であり、自分と向き合う時間を持つことが彼女らの幸福に繋がると考えた。 |