| 学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 轡田 竜蔵 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 中年女性における趣味活動の役割 | ||||
| 内容 | 本稿では趣味活動が中年女性にとってどのような役割を果たしているのかということを問いに設定した。先行研究では彼女らにおいて主な課題である「仕事」「家庭」「将来」に加え、どのような立場の中年女性にも共通する悩みとして「孤独感」が浮かび上がり、趣味活動は自分自身と向き合うことができる、上記のようなストレスから切り離された場として機能するのではないかと仮説を立てた。また中年女性の趣味活動の特徴として単なる楽しみに加え、仕事や家庭に活用するという意味付けが行われていることが分かった。40代から50代の趣味活動を行う女性を対象に行ったインタビュー調査から、中年女性の悩みに挙げられた4点と趣味活動との関わりについて分析を行い、結果として中年女性にとって趣味活動とは日々の葛藤から離れて自分自身を再構築することに加え、悩みを受け入れた上で自分らしさを発揮し、アイデンティティを肯定する機会としての役割と、充実させることで前向きに日常生活と向き合えるようにする役割を果たしているのではないかと結論付けた。 |
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| 講評 | 本論文は、40代・50代女性の趣味活動がそのアイデンティティ再構築に果たす機能に着目した。中年に焦点を合わせた趣味研究自体が貴重である。筆者は、趣味を単なる消費活動としてではなく、ポスト子育て期における自己回復や新たな社会的紐帯の構築手段として捉え直し、インタビューデータのボトムアップな分析から、調査対象者を「自己回復型」「日常活用型」「仕事転換型」等、趣味の位置づけによる類型を導き出した。筆者のこの考察を深化させるには、女性の仕事や家族構成との関わりを分析するということもあるが、是非1980年代の上野千鶴子による専業主婦の「女縁」研究と比較したい。趣味を通した女性同士の関係性の同時代的な意味を掘り下げれば、趣味の役割の公共的な意味がより鮮明になるだろう。 |
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| キーワード1 | 中年女性 |
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| キーワード2 | 役割葛藤 |
| キーワード3 | 趣味活動 |
| キーワード4 | アイデンティティ |
| キーワード5 |