| 学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 藤本 昌代 | 年度 | 2025年度 |
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| タイトル | 観客アクションの受容プロセス ―ロックシーンにおいて危険行為が遊びに移り変わる行動原理― | ||||
| 内容 | 「邦ロック」と称される日本のロックは、ロックフェスの興隆や動画配信SNSの台頭も相まって人々に広く認知された音楽ジャンルとなっている。その中でも、モッシュやダイブといった身体的なリアクションは、ロックに特有のカルチャーであり、本稿ではこれらのアクションを観客アクションと呼ぶこととする。観客アクションは危険も伴い禁止される場面も見受けられるが、ロックシーンには根強く支持されている。こうした観客アクションに聴衆が自ら参加するまでのプロセスを明らかにすることが本稿の目的である。先行研究によってロックシーンの現状を確認すると同時に、ロックファンとライブハウスのオーナー計10名にインタビューを行った。結果として、当初の予想通りアクションそのものに対する賛否が分かれた一方で、パンクシーンを中心として観客アクションが慣行として定着している環境では、本人の参加の是非にかかわらず行為が暗黙の了解として成立していた。バンドの系統、ライブハウスの雰囲気、ライブをともにするファンの振る舞いが互いに影響し合うことで、それぞれのシーンにふさわしい動きが形成されてゆくことが明らかとなった。 |
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| 講評 | 本稿は、音楽ライブでの観客のライブ参加行動とその許容等について調べた研究である。調査では、店長・観客にライブでの参加態度、慣習、規範形成について半構造化インタビューを行っている。調査ではロック特有のモッシュやダイブなどの危険な行動も含めて観客の行動とアーティストの音楽分野の関係、ライブを提供する側の参加者の行動に対する許容度、観客間での許容度の違いがあることを明らかにしている。また、規範の伝播の断絶にコロナ禍が影響していることも明らかにしている。本研究は先行研究が少ない中、理論的分析枠組み作りに苦労していたが、ゴッフマン、南田、チクセントミハイなどの研究を用いて「爆発的共同体」での相互作用、観客の規範、慣習の形成などの事例を収集し、アーティストとオーディエンス、運営者の関係性を描いている。本研究は考察でも仮説での議論を絡めて検討できている。 |
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| キーワード1 | 邦ロック |
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| キーワード2 | 暗黙知 |
| キーワード3 | コミュニティ |
| キーワード4 | |
| キーワード5 |