学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 池田 謙一 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 広告のルッキズム表現に対する人々の受容 |
内容 | 本研究は、広告におけるルッキズム(外見至上主義)表現が消費者に与える影響を多角的に分析することを目的としている。特にSNSの普及に伴い、外見重視の価値観が若年層で強まる中、ルッキズム表現が自己評価や購買意欲に与える影響を検証した。300名を対象とした調査の結果、若年層は利益を示すルッキズム表現に購買意欲が高まりやすく、30代以上はルッキズムに配慮した広告に好意的な傾向が見られた。また、SNS利用頻度が高い層は外見への意識が強く、ルッキズム表現に対する反応が顕著だった。本研究は、広告制作における倫理性とターゲット層への配慮の重要性を示唆し、今後の広告戦略における倫理的指針構築への貢献を目指している。 |
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講評 | ルッキズムを強調した広告に対する印象を実験で検討した点にこの卒論の特徴がある。「理想」からの隔たりを埋めることを強調する広告はルッキズムに対して肯定的な一種のコンプレックス広告であり、その効果を「危機感を煽る広告」「利益を示す広告」「ルッキズムに配慮した広告」の3群で画像上にキャッチコピー付きで2種の広告を検討した。ルッキズム表現は若い女性に効果的で不快感も低い一方、高年になるほどルッキズムへの配慮に好意を感ずるという結果であった。また、SNSへの長時間接触がこの効果に関連している可能性を示した。この結果はSNSでは外見の競争が日常化していることを反映しているかもしれないと指摘している。全体として、ルッキズムは問題性を抱えつつ、若年女性にアピールする可能性を実験的に実証しており、その点で評価できよう。 |
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キーワード1 | ルッキズム |
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キーワード2 | 広告 |
キーワード3 | メディア |
キーワード4 | 購買意欲 |
キーワード5 | アンケート |