学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 池田 謙一 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 日本キャッシュレス化に向けて推進政策の提案 |
内容 | 本論文では、日本のキャッシュレス社会の発展に関する研究を行ったものである。日本のキャッシュレス決済比率は上昇傾向にあり、成長段階にあるが、韓国・スウェーデン・中国と比較すると、現金に対する信頼性や国民性の違いが普及の遅れに影響していることがわかった。特に、偽札流通や通貨危機、脱税防止などの社会情勢がキャッシュレス先進国の普及を後押ししている。 各国のキャッシュレス推進施策の調査を通して中国のWeChat Payの事例からは中国の主要SNSアプリ「Wechat」との連結によるSNS上のコミュニケーションや社交性を活かした割り勘機能、個人間の送金サービスを展開し日常生活における汎用性の高さを売りに普及を伸ばしたことが確認でき、メディア上のコミュニケーションがキャッシュレスの普及を拡大に効果的であると考えられる。 また、アンケート調査を通じ、①金銭的メリットが利用促進要因となる、②非利用者はセキュリティ以前に関心が低い、③年齢層ごとに求める要素が異なることが判明した。これを基に、消費者層ごとに適したキャッシュレス推進施策をメディア戦略の観点から提案した。 |
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講評 | 卒論執筆者自身の中国とカナダでの在住経験から、キャッシュレス化が進まない日本の現状への改善策をアンケート調査の結果を踏まえて提案する点に、この卒論の特徴がある。各国の現状を踏まえたうえで、日本でのインターネットアンケートのデータから、キャッシュレスの利用者をフル利用層、積極利用層、消極利用層に分け、それぞれの特徴を分析した。消極利用者に対して他の2群ではキャッシュレスの金銭的メリットに意識が高い。消極利用者はセキュリティ懸念や使いすぎ懸念以上にキャッシュレスそのものに対する意識が低いことが判明した。キャッシュレス普及に求める促進的要因は、年齢や現金利用によって異なることが明瞭だった。これを受けて、普及のためのメディアコミュニケーションの推進施策を提案した。全体として複雑化しているキャッシュレス環境を大局的に分析できている。 |
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キーワード1 | キャッシュレス |
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キーワード2 | Swish |
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