学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 寺井 基博 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 労働がもたらす健康の危機 |
内容 | 本論文では、労働生活における長時間労働や職場環境、人間関係が労働者の心身に与える影響を多角的に分析し、うつ病や過労死のリスクを明らかにした。特に、長時間労働が精神障害や脳・心血管疾患の発症リスクを高めること、業務上の責任やいじめ・ハラスメントが精神的負担となること、さらに個人の性格特性がメンタルヘルス不調の要因となり得ることを示している。また、改善策としては、働き方改革関連法による労働時間の適正化、社員同士のコミュニケーション方法の教育、相談窓口の利用拡大、ストレスチェック制度の活用を提案している。これらの施策は、労働者の健康維持と労働環境の改善において重要な役割を果たすと考えられる。本論文は、労働環境における健康問題を解決するための法制度や職場文化の改善の必要性を強調し、社会全体で労働者の健康を支える新たな取り組み、そして研究が急務だと考えられる。 |
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講評 | 本論文では、長時間労働や職場環境と過労死との関係性について、業務遂行と職場の人間関係が労働者の心身に与える影響が考察されている。うつ病や過労死と業務遂行との関係に関する先行文献が丁寧に読み込まれている。業務遂行の点でいえば、過労死判定の基準である時間外労働月80時間に対して、特別条項のある場合の36協定の限度時間が月100時間以内、2~6か月の平均80時間以内と規定されるわが国の就業事情について、踏み込んだ考察が加えられていればなおよかった。 |
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キーワード1 | 長時間労働 |
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キーワード2 | うつ病 |
キーワード3 | 過労死 |
キーワード4 | 過労自殺 |
キーワード5 | メンタルヘルス |