卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名鈴木 良 年度2024年度
タイトルテレビドラマにおける障害者像の変化 ―2007 年から 2024 年までのメディア分析に依拠して―
内容  2006 年に国連で採択された障害者権利条約では障害の「社会モデル」が示されているが、日 本の現状とは乖離があり、今後も社会一般の障害者観を変えていく取り組みが求められる。 本研究の目的は、日本が署名した 2007 年から 2024 年にまでの 17 年間に放送されたテレビ ドラマの障害者像がどのように変化したかを明らかにすることである。
 第一に、WEB サイトである「「WEB ザテレビジョン」にて障害者が登場する民間放送の連続 ドラマ、全 10 作品を抽出し、障害者が登場するテレビドラマの概況を明らかにした。 第二に、障害者権利条約へ署名された直後である 2008 年放送の「だいすき!!」と 2023 年 放送の「初恋、ざらり」の二作品について比較しながら事例検討を行った。
 本研究の結果 , テレビドラマにおける障害者象は画一的な描かれ方から脱却し、ありのまま の一人の人間として描かれるようになっていることがわかった。
講評  この研究の目的は、日本が署名した2007年から2024年にまでの17年間に放送されたテレビドラマの障害者像がどのように変化したかを明らかにすることです。
 研究方法としては、第一に、WEBサイトである「WEBザテレビジョン」にて障害者が登場する民間放送の連続ドラマ、全10作品を抽出し、障害者が登場するテレビドラマの概況が明らかにされました。
 第二に、障害者権利条約へ署名された直後である2008年放送の「だいすき!!」と2023年放送の「初恋、ざらり」の二作品について比較しながら事例検討が行われました。
 この研究の結果 , テレビドラマにおける障害者象は画一的な描かれ方から脱却し、ありのままの一人の人間として描かれるようになっていることが明らかにされています。2006年に国連で採択された障害者権利条約では障害の「社会モデル」が示されていますが、こうした考え方が日本のドラマにも影響を与えていることが本研究では示唆されていました。
 筆者は、学部生活を通して演劇に取り組み、メディアによる表現についても関心をもってきました。何かを表現するときにどのような媒体を使用し、どのように伝達するのかということに関心をもっていたように思います。こうした媒体の中でもドラマというのは、社会一般の人々が最も身近に、アクセスする媒体でもあり、この中でどのように障害者が描かれてきたのかということは、社会の障害者観を考える上で、とても重要です。障害に関わる研究では、ドラマに焦点を当てたものが数少ない中で、近年のドラマを取り上げ、分析した点に本研究の意義があります。
キーワード1 障害者像
キーワード2 テレビドラマ
キーワード3 メディア分析
キーワード4 障害者権利条約
キーワード5 知的障害者