卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名鈴木 良 年度2024年度
タイトル日本における福祉車両の変遷・課題・今後の展望について -完成車メーカー8社の比較から考察する-
内容  本論文では、高齢者や障害者など、社会的に様々なハンディキャップを抱える人々にとっての移動を支えている福祉車両に着目した。 第一に、2000年前後と、2024年現在の福祉車両について調査し、先行研究と比較することによって、この20年間に福祉車両がどのように変化してきたのかについて分析した。
 その結果、まず、機能面での大きな進化はなく、むしろコストや需要といった課題から販売が停止になったものがあることが分かった。ところがスポーツカーの福祉車両が登場するなど、目覚ましい変化も見られた。
 次に、国内自動車メーカー8社の違いや特色について分析した結果、主に規模が大きい会社ほど、一般車両に比べて需要やコストパフォーマンスを期待できない福祉車両にも注力していることが明らかになった。
 最後に、将来における福祉車両の展望について、過去や現在の動向も踏まえて、筆者の見解を述べている。
講評  本研究は、第一に、2000年前後の先行研究当時と、2024年現在の福祉車両について調査し、比較することで、先行研究当時から現在までに福祉車両がどのように変化してきたのかについて分析されています。この結果、機能面での大きな進化はなく、むしろコストや需要といった課題からなくなってしまったものがあることが明らかにされました。しかし、スポーツカーの福祉車両が登場するなど、目覚ましい変化も見られると筆者は指摘しています。
 第二に、国内自動車メーカー8社の違いや特色について分析されており、主に規模が大きい会社ほど、一般車両に比べて需要やコストパフォーマンスを期待できない福祉車両にも注力しているという結果となったと述べられています。
 最後に、今後福祉車両に見込まれる変化について、これまでの過去や現在の状況も踏まえながら筆者自身の見解が述べられました。
筆者は、車やバイクに関心があり、こういった個人的な関心事項と福祉との関係性について模索していました。こうした中で、福祉車両の動向に着目することになり、本研究を執筆しています。各社の車両の特徴を筆者独自でつくりあげたカテゴリーに即して、分類し、分析しているところにこの研究の素晴らしさがあります。これまで、十分に研究されてこなかった福祉車両についての記述をしたこと自体に、研究の意義があります。
キーワード1 福祉車両
キーワード2 高齢者
キーワード3  障害者
キーワード4 移動
キーワード5