卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名郭 芳 年度2024年度
タイトル成年後見制度の在り方を考える
内容  本論文は、成年後見制度の在り方を考察することを目的としている。社会福祉協議会での実習を通じて日常生活自立支援事業に携わり、認知症高齢者や知的障害者、精神障害者など、判断能力が不十分な方に対する権利擁護の重要性について深く学びたいと考えるようになったことが、本研究のきっかけである。特に、後見人の意思が支援の方向性に大きく影響を与える成年後見制度に着目し、「成年後見制度の利用率が低い」という課題に焦点を当てた。その原因として、「申立人と後見人の不足」「経済的な負担の大きさ」「後見人による不正」の三点を挙げ、それぞれについて詳細に考察し、解決策を示した。さらに、以上に述べた三点の解決策に共通する「成年後見制度の利用率を向上させるために重要な要素」を考察し、成年後見制度の在り方とソーシャルワーカーとして果たすべき役割について検討を行った。
講評  本論文は、成年後見制度の課題とその解決策を多角的に考察し、制度の在り方やソーシャルワーカーの役割を明確化した点で評価できる。利用率の低さに着目し、「申立人と後見人の不足」「経済的負担」「後見人による不正」という具体的な課題を挙げ、それぞれの背景と解決策を詳細に論じた点は説得力がある。また、これらの課題に共通する要素を抽出し、利用率向上のための包括的視点を提示していることは、現場での実践と政策改善の双方に役立つ示唆を提供している。
キーワード1 成年後見
キーワード2 市民後見人
キーワード3 認知症高齢者
キーワード4 知的障害者
キーワード5 多職種連携