学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 郭 芳 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 日本における出生前診断について考える |
内容 | 女性のライフコースの多様化に伴い、晩婚化・晩産化が進む中、胎児の健康状態を調べる出生前診断への注目度がますます高まっている。近年、技術の進歩により、従来より手軽に利用できるNIPT(新型出生前診断)が広く普及している。一方で、出生前診断で胎児に“障害”と診断された場合に中絶を選ぶ人が多いのが現状である。本論文では、出生前診断の歴史的背景や関連法律といった基礎知識を整理した上で、実際に出生前診断を利用した人々の事例を取り上げた。これにより、出生前診断の是非を単純に問うのではなく、中絶を選ぶ背景にある要因に焦点を当て、出生前診断の課題を明らかにした。また、海外の出生前診断の現状も参考にしながら、現代の日本にとってのより良い出生前診断のあり方や社会全体で支えるための適切な支援のあり方についても検討した。さらに、出生前診断を利用する人々の向き合い方についても考察した。 |
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講評 | 本論文は、出生前診断とその利用に関する複雑な社会的・倫理的課題に切り込み、意義深い洞察を提供している。歴史的背景や関連法規の整理に加え、利用者の具体的事例を通じて、中絶を選択する要因を深く探るアプローチは、多面的な視点から出生前診断のことを人に考えさせる。また、海外の事例を踏まえ、日本社会におけるより良い出生前診断の在り方や、支援体制の必要性を論じた点は、今後の政策や社会的議論に重要な示唆を与える。 |
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キーワード1 | 出生前診断 |
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キーワード2 | NIPT |
キーワード3 | 命の選別 |
キーワード4 | 障害児 |
キーワード5 | 高齢出産 |