学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 兒島 明 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 「『個人化』された状況を生きてきた在日朝鮮人」の民族団体における経験―「民族本質主義」と「脱構築論」の狭間で― |
内容 | 本研究では、「『個人化』された状況を生きてきた在日朝鮮人」の民族団体における経 験を、ライフストーリー・インタビューを通じて立体的に描き出した。「『個人化』され た状況を生きてきた在日朝鮮人」は民族団体と出会い、そこで得たものを「空白のカテゴ リ」として存在していた「民族」なるものに詰め込んでいくとともに、「民族本質主義」 に基づく「在日朝鮮人アイデンティティ」の獲得を経験していた。それは、「否定的」で あったルーツへの意識が「肯定的」なものへと変化するなど、それぞれの自己の解放につな がっていた。しかし同時に、「民族本質主義」に基づく「あるべき唯一の姿」に対する自 分の「足りていなさ」の自覚と葛藤を伴うものでもあった。それぞれかたちは異なるもの の、民族団体との出会いにおける「違和感」と「葛藤」の経験が語られ、ここから「脱構 築論」発生の現実が垣間見える。「民族本質主義」と「脱構築論」の狭間を生きるその姿 から、「民族本質主義」と「脱構築論」という二項対立では語り切れない現実と、「民族」 か「個人」か、という二者択一を迫られるあり方を見直す必要性が見えてくる。 |
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講評 | 名前のない問いにどのように名前を与えるか。まずはそれが大きな課題でした。ずいぶん思い悩み、その分、取りかかるまでに時間がかかりましたが、「『個人化』された状況を生きてきた在日朝鮮人」という視点を得てからは、問いが形をとるようになり、すべき調査の方向性も明確になりました。歴史的に固有の背景を有する問題を扱いながら、個人と集団の関係という社会科学の根本問題を問う研究になっています。 |
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キーワード1 | 在日朝鮮人学生 |
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キーワード2 | 民族団体における経験 |
キーワード3 | アイデンティティ |
キーワード4 | 民族と個人 |
キーワード5 |