卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名奥井 遼 年度2024年度
タイトルNPO団体における国際協力の有用性 ー参加者のモチベーション変遷からー
内容 本稿では、学生NPO団体のフィールドワーク経験と参加者の語りを基に、NPO活動に携わる人々の動機がどのように変化するのかを明らかにし、その変化が活動全体に与える影響について考察を行った。NPO活動における参加者の動機とその変遷を解明することは、国際協力の意義やその持続可能性を再考する上で重要である。具体的には組織としてのNPOにおけるモチベーション変化とボランティア活動における利己性と利他性の観点を軸に議論を進めた。その結果、NPO活動参加者の動機は、活動の段階や経験に応じて変化しており、この変遷には、組織の構造や現地での経験が重要な役割を果たしていることが示された。本研究は、NPO活動における参加者の動機変遷に関する理解を深めるとともに、NPOとして持続可能な国際協力のあり方を考える上で貢献するものである。
講評 発展途上国への支援活動などを行う国際ボランティアに従事する際、少なからず自分は偽善者なのではないかという意識が付きまとう。ボランティア経験者ならではのこうした素朴な思いから出発して、筆者は国際協力ボランティア団体に所属した経験を踏まえ、活動に対するモチベーションや意味づけに関する調査を行った。事例の数は決して多くないが、葛藤を抱えながらも活動に打ち込む(あるいは離れる)参加者たちのモチベーションの変遷を明らかにした。国際協力活動をめぐる先行研究における立ち位置と貢献が明示されていないという問題はあるものの、筆者の日ごろ抱えている問題意識に真摯に向き合った研究成果である。
キーワード1 学生NPO
キーワード2 ボランティア
キーワード3 モチベーション
キーワード4 利己的動機
キーワード5 利他的動機