学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 樋口 摩彌 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | オランダ留学・駐日韓国大使館のSNSリポーターの経験からみる、 大学生のInstagram利用における自己肯定感の関係と 化粧品に関する消費行動への影響 |
内容 | 本論文では、Instagramの急成長を背景に、大学生のInstagram利用と自己肯定感の関係や化粧品の消費行動への影響を分析した。 第1章では、ビジュアル重視のコンテンツ、新機能の追加、インフルエンサー文化の浸透など、Instagramの成長要因を特定し、特にビジュアル重視の傾向があることが判明した。第2章では、オランダ留学や駐日韓国大使館のSNSリポーターを経験した大学生にインタビュー調査を行った。Instagramを利用することで肯定的なフィードバックや投稿頻度の増加により自己肯定感を向上させる一方、否定的なフィードバックや数値への依存が自己肯定感の低下を招くリスクがあると示唆された。 第3章では、大学生を対象にアンケート調査を行い、Instagram利用が化粧品の消費行動に影響を与えているのか分析した。その結果、Instagram利用によって情報収集やインフルエンサーの投稿が購買意欲に繋がることが判明した。また、ショッピング機能の利用率は低く、その認知度や信頼性に課題があることが明らかになった。 |
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講評 | 本論文は、Instagramの急成長を背景に、大学生のInstagram利用が自己肯定感や化粧品の消費行動に与える影響を分析した点で、現代社会におけるSNSの影響を理解する上で有意義な研究である。第1章では、ビジュアル重視のコンテンツやインフルエンサー文化など、Instagramの成長要因を特定し、特に視覚的要素が重要であることを示した点は説得力がある。第2章では、留学やSNSリポーターの経験を持つ大学生へのインタビュー調査を通じ、Instagram利用が自己肯定感に与える正負の影響を具体的に示した点が評価できる。一方で、数値への依存が自己肯定感の低下につながるリスクを指摘した点も興味深い。 また、第3章のアンケート調査では、Instagramが化粧品の消費行動に与える影響を検証し、情報収集やインフルエンサーの投稿が購買意欲を刺激する一方で、ショッピング機能の利用率が低い原因として認知度や信頼性の課題を挙げた点は実用的な示唆を含んでいる。 ただし、改善点として、Instagram利用が異なる年代や性別でどのように影響を与えるか、また他のSNSとの比較を行うことで、さらに広範な視点からの考察が可能であったと考える。全体として、本研究はSNSと若者の心理的・行動的影響を解明する上で意義深く、今後の研究や実務に役立つ知見を提供している。 |
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キーワード1 | オランダ留学 |
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キーワード2 | 駐日韓国大使館のSNSリポーター |
キーワード3 | 大学生 |
キーワード4 | 自己肯定感 |
キーワード5 | 消費行動 |