学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 水出 幸輝 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 演出された過酷さ 韓国オーディション番組『I-LAND』を事例に |
内容 | 本稿では、韓国アイドルがオーディエンスから求められる要素について検討した。オーディション番組はデビューさせるアイドルを選ぶという特性から、アイドルに必要とされる要素が可視化される。その中でも、視聴者・審査員・出演者がアイドルを評価するシステムがある『I-LAND』を研究対象とし、オーディエンスと審査員がアイドルに対して評価する要素の比較ができるようにした。 『I-LAND』の1~6話は、出演者・審査員が2つの場所の降格者と昇格者を決め、7~12話は視聴者・審査員の評価で脱落者が発生し、最終的にデビューする7名を決定する番組である。番組では出演者の仲の良い様子を放送することで、出演者同士で降格する仲間を選ぶことのつらさを強調する。 視聴者・審査員・出演者からアイドルに対する評価のコメントを集め、分類した結果、審査員は実力を評価したが、視聴者は努力や可愛さなどの魅力を評価した。視聴者は送り手が作ったドラマを消費し、実力ではなく成長過程や未熟さを評価していたといえる。 |
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講評 | 本研究は、韓国のアイドルオーディション番組を分析し、オーディション番組における演出と、ファンが求める要素を検討したものである。 研究対象とした『I-LAND』において興味深いのは、オーディションに挑む出演者同士がお互いを評価し、その評価が可視化されることである。これは、出演者同士の人間関係を明瞭なものとし、ある種の「つらさ」を強調する演出となっている。 こうした作品の仕掛けを丁寧に紐解き、視聴者・審査員・出演者のコメントを突き合わせることで、オーディション番組を立体的に把握しようとした。映像作品の分析には労力が必要だが、そうした作業と向き合い、適切に論文を仕上げることができた。 |
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キーワード1 | アイドル |
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キーワード2 | 過酷さ |
キーワード3 | 未熟さ |
キーワード4 | オーディション番組 |
キーワード5 |