学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 水出 幸輝 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 変化する結婚観 女子大学生による語りをもとに |
内容 | 本稿は、インタビュー調査をもとに女子大学生の結婚観を明らかにすることを試みたものである。具体的には、インタビュー調査での語りをもとに、従来の恋愛社会学、家族社会学との比較をしながら、彼女たちの結婚観とその背景を検討した。 彼女たちの語りを分析したことで、2つの特性が明らかになった。1つ目は、結婚願望の理由や結婚相手に求める条件が多様化してきていることである。自分の家族が持てることや経済的な理由の他に、ウェディングドレスを着たいという理由も聞かれた。また結婚相手には、家事や育児に対しての姿勢が求められていた。2つ目は、結婚を理想として語り、労働を現実として語ることである。就職活動を終えた彼女たちは、仕事は現実的に捉えつつ、結婚は精神的・経済的自立が必要と考え、まだ現実的に捉えられていなかった。これら特性の背景として、各々が持つ価値観が重要視されていることが見えた。これは、多くの価値観が多様化する一方で、個人による選択や判断が重視される「個人化」する社会が関係していた。 |
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講評 | 本研究は、女子大生の結婚観をインタビュー調査によって明らかにしようとしたものである。インタビュー調査の分析には手間取ったものの、恋愛社会学や家族社会学といった先行研究を読み込むことで、うまく整理することができた。 もともとの問題設定は「結婚観」であったものの、就職活動を終えたばかりの大学生を対象としたことで、彼女たちの労働についての考えをインタビューで聞き出すことができた。このことも、「卒業論文」を書く作業の中では貴重な経験だったと考えられる。そうした語りに大学生の〈いま〉が切り出されているからであり、興味深い論文にまとめることができた。 |
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キーワード1 | 結婚観 |
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キーワード2 | 労働観 |
キーワード3 | 個人化 |
キーワード4 | インタビュー調査 |
キーワード5 |