学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 兒島 明 | 年度 | 2022年度 |
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タイトル | 中国中等職業技術学校生の実態 ―四川省成都市D職業高校を事例に― |
内容 | 本稿では、中国中等職業技術学校の歴史を振り返り、それがないがしろに扱われるようになった原因を検討し、成都市D職業高校を事例に、その実態を明らかにしながら考察した。得られた結果を4点にまとめた。 第一に、今の中等職業技術学校の社会評価が低くになったのに、就職環境の変化と教育環境の変化の影響は大きい。 第二に、分流政策がもたらす中等職業技術学校生に対する偏見は根強い。 第三に、D職業高校の学生の学習態度と生活習慣においての問題が多いという実態があり、それも彼らへのイメージを悪化することに影響している。 第四に、職業教育法で書かれた「技術力を養うことを中心とする教育」という教育目標と、「高等職業教育学校に進学できる学力を養う教育」という教育実践のミスマッチが存在する。学力を上げることも技術力を養うことも中途半端で、卒業後の生活を心配している学生が非常に多い。 以上の実態を踏まえて考えると、中国政府は彼らに対する積み重ねた偏見を払拭するために2022年に新職業教育法を公布し、分流政策を取り消し、あえて「職業教育は普通教育と同等である」と明記したが、偏見を消すことは困難である。 |
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講評 | 中国において中等職業技術学校に対する社会的な評価が低下している実態とその要因の解明を試みたたいへん意欲的な論考です。文献調査を通じて歴史的な発展と衰退の経緯を跡づけるだけでなく、四川省に所在するある中等職業技術学校に注目し、生徒へのアンケート調査及びインタビュー調査と教師へのインタビュー調査を実施することで、中等職業技術学校が抱える矛盾が多面的に明らかになりました。在籍する生徒の苦悩を理解し、改善策を考えていく上で貴重な成果と言えます。 |
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キーワード1 | 中国の職業教育 |
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キーワード2 | 職業高校 |
キーワード3 | 中等教育 |
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