学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 轡田 竜蔵 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 福山デニム関連企業の連携と発展 |
内容 | 近年、ファストファッションの流行により衣料品の低価格化が進んでいる。その一方で、高品質な国産ジーンズが注目されつつある。本研究では全国のデニム生地の生産量のうち約8割を占める、広島県福山市の地場産業「福山デニム」に注目した。福山市のデニム関連企業従事者は、地場産業の産地としての福山市にどのような思いを持ち活動しているのか、それがデニム産業の今後にどのように影響するのかという問いを立てた。そこで、福山市のデニム関連企業に従事する方へのインタビュー調査を行い、福山のデニム産業への思いを調査した。調査により、他の企業との連携を通して、福山デニム全体を盛り上げたいと考えていることが分かった。また、地域学習の一環として小中学生向けの工場見学や講義を行うことで、子どもたちにデニムに対して親近感を抱いてほしいと考えていることが分かった。他の企業や地域全体、また学校教育との連携を行うことで、福山デニムの「福山」という地域性の付加価値を創出することに繋がると考える。福山市の住民をはじめとした消費者に福山デニムについて知ってもらい、実際に着用してもらうことで愛着の連鎖が生じることが期待できる。 |
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講評 | 筆者は広島県福山市の出身で、地元のビジネスコンテストでの受賞経験もあるなど、一貫して福山デニムを核とした地場産業の活性化の問題に関心を持ち、それを卒論のテーマにつなげた。地域ブランド化などの発信力の高い試みで地場産業としての活性化を図ろうとしてきた倉敷デニムとは異なり、福山デニムはどちらかというとグローバルなサプライチェーンに組み込まれる道を歩み、地域ぐるみの取り組みは遅れ気味だったという。こうした地場産業の研究は、経営学や地域経済学の領域でなされることが多いが、社会学としてはそこに関わる労働者や生活者の等身大の姿を描き出すことが求められる。そうしたなか、筆者は地元の地の利を生かして、福山デニムの若い関係者への取材を行った。計画通りに執筆を進められなかった部分があるのは否めないが、卒論執筆を通して考えた地元や地域との関わり方について、引き続き深め、追究し続けてほしい。 |
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キーワード1 | 地場産業 |
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キーワード2 | 連携 |
キーワード3 | 地域学習 |
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