学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 藤本 昌代・池田 梨恵子 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 組織改革の必要性―応援団チアリーダー部を事例として― |
内容 | 本研究では、組織改革の実態やその意義を明らかにすることを目的として、筆者が約4年間所属していたX大学応援団チアリーダー部を対象に参与観察と半構造化インタビューを行った。厳しい規律・古い規範を持つことから、深刻な部員不足に悩まされた応援団チアリーダー部が2023年度、大規模な組織改革を実施した。現役部員・監督にインタビューを行うことで、組織の在り方に対する意識の学年による違いや、改革後の組織の実態を明らかにした。改革の一番の成果は制度見直しによって得た多くの新入部員であった。この組織改革の意義は単なる問題解決にとどまらず、組織として持続可能な成長を目指す契機となる点にある。組織の構成員が増加し、基盤を安定させたことは、改革過程で見つかった課題を解決するための大きな第一歩となったと言える。 |
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講評 | 池田・藤本ゼミの卒業論文は、個々の学生の興味関心を反映したテーマについて、研究・執筆が行われました。13名のゼミ生の卒論のテーマは、①京都市のDVの実態と支援、②ハラール対応飲食店、③子どもの習い事の格差、④大学生のポジティブな休学、⑤大学生の留年・中退、⑥海外での日本人留学生の就労、⑦日本企業におけるAI技術開発の推移、働く場におけるAI導入の影響(⑧運輸業・⑨製造業における需要予測)、⑩部活における組織改革の影響、⑪学生のサークル参加への意識、⑫社会人野球選手のキャリア、⑬家族経営の農業におけるジェンダー変遷、という多様なテーマになっています。また、3年生の社会調査実習で取り組んだテーマを発展させて卒論のテーマを設定した学生も3名いました。調査方法についても、インタビュー調査や参与観察、資料分析、量的データの二次分析まで様々な調査方法や複数の調査方法を組み合わせて、調査に取り組みました。 全体的に卒論を進み具合が2極化したことで、完成度に差が見られました。早い進度のグループは、広く文献を捕虜し整理できていました。また、分析や考察にもじっくり取り組んだことで、完成度の高い論文になっていました。遅いグループの研究も、それぞれの研究で興味深い事例や新しい知見の提示がなされていましたが、既存の研究の整理と問いの設定のつながりが曖昧になっていたり、既存の研究の中に調査結果を位置づけられていない論文もあり、もう少し早く取り組むことでより完成度が高められたのではないかと思います。 問いを立て、調査を行い、論文を書き上げる過程は、決して簡単なことではなかったと思いますが、ゼミ生がお互いに励まし合いながら、最後まで全員が粘り強く完成に向けて努力したことを高く評価しています。この経験が今後のみなさんに役立つよう願っています。 |
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キーワード1 | 組織改革 |
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キーワード2 | 規範 |
キーワード3 | フラット化 |
キーワード4 | |
キーワード5 |